浄土真宗の葬儀をする際、知っておいた方が良いことは?

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浄土真宗の葬儀をおこなう際に、知っておいた方が良いことをご紹介いたします。

服装について

物ごとというものは、何ごとも同じですが、突然の対応にはなかなか順応出来ないものです。つまり、お葬式もしかりです。

訃報は、突然入ってくるものです。その為にも喪服は、出来るだけ普段から用意しておくべきでしょう。紳士物のスーツなどを取り扱っている大手のお店などでも、男性用と女性用の喪服コーナーがありますので、参考に見ておくのもいいでしょう。

そうはいっても間に合わない場合は、貸衣裳を利用するのも一つの方法でしょう。

葬儀費用関係について

一般的に、日常生活にはほとんど関係することのない「葬儀のこと」についてなかな詳しくなれないものです。そんな時は、手次寺院のご住職に予算額を伝えて相談されるのが一番賢明な方法だとおもいます。

葬儀に出席するか否か

これは、一般葬であれば参列なさるか否かは、ご本人の判断で良いのですが、最近は家族葬が多くなってきているので、自分自身の判断だけでは難しくなってきています。その様な場合は、直接喪主の方にお尋ねなされてみるのが良いかと思います。

お焼香は何回が本当?

浄土真宗の焼香の作法は、焼香卓〔しょうこうじょく〕の前まで進み軽く一礼し、お香を一回つまみ、そのまま〔決して、額にいただきません〕香炉に入れ、合掌・礼拝します。そして一歩下がってまた軽く一礼します。

浄土真宗の合掌・礼拝の作法

合掌は、念珠に両手を通して軽く親指で押さえ、必ず数珠の房が真下に垂れるようにして、両ひじを張らずに胸の前で両手を合わせて上に向いている指がまっすぐ仏さまの方に向く角度で頭を下げます。そして2~3秒おいてから元の姿勢にもどります。

浄土真宗のタブーはありますか?

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浄土真宗では、タブーはありません

親鸞聖人のみ教えをいただく私達にとって「迷信、占い、方角、加持祈祷 等」は必要がないので行わないのであって、決してタブーではありません。

そこを「門徒忌み嫌わず」といい、それがつづまって「門徒物知らず」になったのです。ただし、自分の努力でもって仏へとなることを目的として菩薩道〔ぼさつどう〕を目指していくために必要とする般若心経〔はんにゃきょう〕は用いません。

なぜかと申しますと、浄土真宗は、阿弥陀如来〔あみだにょらい〕の本願力によって、「ほとけ」にならせて頂くという教えであるので必要としません。

浄土真宗の基本的な考え方は?

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考え方を表した次のようなお話があります。

鳥取の源左さんという妙好人〔※みょうこうにん〕のお話しの中に、源左さんは、辛抱したという経験がないと言われています。

なぜなら、自分は、いつも「誰かに辛抱してもらっている」と言っています。つまり、常に「他の人のおかげによって自分が成立している」ということです。

この地上で一番難しいことは、「この私が、頭を下げること」であります。

この私は、常に、「私が!私が!」のわたしであります。

この頭を下げることの生涯難しい私が、頭を下げざるを得ない場に立たされるのが、お念仏の法にあわせていただくことであります。

そこには、「私が!私が!」のわたしが、否定される法に目覚めさせられる如来の本願力によってあわさせていただくことであります。

そこに至ってはじめて「自分の敵は自分である」という自覚ができ、本当の人格というものが出来上がってくるのであります。

ゆえに、この法に合わせて頂くことが浄土真宗の眼目であります。

※妙好人‥人間の中で最も優れた最上至高の人を意味し、特に真宗に信仰があつい人

まとめ

一寸先も真っ暗、地獄真っ逆さま、究極の自己中心のこの私がお念仏〔南無阿弥陀仏〕ひとつで救われていく教えを頂くことが浄土真宗ということであります。

浄土真宗の葬儀をおこなう際に知っておいた方が良いことをご紹介いたしました。ご参考になれば何よりです。

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この記事を書いた人

【ぶつぶつ雑記編集部】 坊守

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